2025年10月28日火曜日

「国連人権勧告の実現を!包括的反差別法をつくろう」

ご参加のみなさまへ


 社民党副党首、参議院議員のラサール石井です。この集会を企画・運営されているみな

さま、ご参加の皆様に心より敬意を表します。

日本政府は、様々な人権課題について、国連から勧告を受けています。選択的夫婦別

姓、同性婚、入管・難民認定法、朝鮮学校に対する高校無償化適用、アイヌ及び琉球・沖縄

の人たちの先住民族としての権利の確立、障害者の人権、「日の丸・君が代」の強制...数え

あげればキリがありませんが、政府はこれらの勧告に頑なに応えようとしません。「マイ

ノリティの人権課題は無視しても良い」という政府の態度が、市民の間にも差別意識を浸

透させ、ヘイトクライムという形で顕在化し、日本社会の人権水準を悪化させています。

いま、目に見えて深刻になっているヘイトクライムの背景に、制度的差別があります。だ

からこそ、迅速な人権救済を可能にする国内人権機関が必要です。法務省の人権擁護機関

は政府から独立しておらず、さらにその期間による措置に法的拘束力がありません。パリ

原則に準拠した国内人権機関は、今や世界に118も存在するのですから、日本もこれに見

習い、人権保護体制をアップデートすべき時です。

先の参院選では、外国人を始め、マイノリティの方々への差別や憎悪を煽る政党・候補

者が勢力を伸ばしました。私は候補者として「人間にファーストもセカンドもない」と訴え

続けました。これは、参議院議員として活動するにあたっての基盤となる考え方です。人

種、国籍、ルーツ、アイデンティティ、障害の有無など、一人一人は皆違う。あなたが隣

の人の違いを認めれば、その人はあなたの違いを認めてくれる。そうやって多様性を生か

す共生社会を作ろうと訴えました。国会議員になってから、長生炭鉱での遺骨収容、朝鮮

学校への高校・幼保無償化適用、関東大震災虐殺犠牲者の追悼、入管による人権侵害の是

正といった課題に取り組んでいます。その中で感じるのは、日本政府が過去の過ちに誠実

に向き合うことを拒み続けた結果、戦後80年にわたって差別・不正義を温存させてしまっ

たということです。差別の継続を断ち切るために、私は過去の反省と現在の問題の是正を

車の両輪として取り組んでいくつもりです。

あらゆる差別のない日本社会を作るため、私は国会の中で全力で取り組みます。ともに

頑張りましょう!


メッセージ


2025年10月12日 参議院議員・社民党副党首

ラサール石井