2014年9月29日月曜日

国連・人権勧告の実現を!-すべての人に尊厳と人権を- 集会・デモ アピール(2014年9月28日)

日本政府に国連・人権勧告の実現を求めるアピール



朝日新聞が8月、過去の日本軍「慰安婦」問題報道を検証し、吉田清治証言を虚偽として記事を取り消すなどの措置をとったことに対し、一部メディアや政治家たちは、「慰安婦」制度自体がなかったかのように主張する。しかし、旧日本軍が戦地で慰安所を設置し、多くの女性を性的奴隷状態に置き、人権を侵害したことは否定できない公知の事実だ。7月の国連自由権規約委員会でも、日本政府自身は「甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して」女性たちを「慰安婦」にしたことを認めている。

 9月3日の内閣改造で安倍首相は、過去に「民族浄化推進」等を叫ぶネオナチ、ヘイトクライムを繰り返す在特会と行動をともにしてきた者を閣僚として任命した。菅官房長官は「問題ない」と擁護する。しかし、8月、国連人種差別撤廃委員会の最終所見は、ヘイトスピーチ規制に関連して、「ヘイトスピーチの発信及び憎悪への煽動を行う公人及び政治家について、適切な制裁措置を実行する」と述べている。この閣僚は、この勧告から「自由」なのか。

 7月、日本は6年ぶりに自由権規約の実施状況について審査を受けた。自由権規約委員会は日本政府報告書を審査し、代用監獄・死刑制度の廃止、「慰安婦」問題解決、ヘイトスピーチへの処罰法制化など19項目におよぶ個別人権課題について評価・勧告を行った。

 続いて8月、日本は国連人種差別撤廃委員会で条約の実施状況について審査を受けた。人種差別撤廃委員会は日本政府の第7・8・9回報告書を審査し、30項目にわたって懸念・勧告を表明した。ヘイトスピーチ規制、技能実習制度の改革、「慰安婦」問題、高校無償化からの朝鮮学校排除等の問題に対する取り組みの不十分さが指摘された。とりわけ、ヘイトスピーチ、ヘイトクライム規制については、処罰立法措置をとることを義務づける人種差別撤廃条約第4条(a)(b)の留保を撤回し、差別禁止法を制定するようにとの勧告がなされた。また、自由権規約委員会に続いて、個人通報制度、国内人権機関設立が勧告・奨励された。

 これらの国連人権機関の勧告は、日本が加盟国である限り遵守しなければならない。しかし、日本政府は繰り返し「法的拘束力はない」と言い、「慰安婦」問題について頑なに「性奴隷制」を否定し、「解決済」論に固執している。代用監獄制度については、この期に及んでも「リソース不足」と言って、その存続をいまだに画策している。このような日本を見て、自由権規約委員会のナイジェル・ロドリー議長は「変わらない日本」と評している。

 しかし、私たちはあきらめない。在特会の京都朝鮮第一初級学校襲撃事件裁判で、京都地裁・大阪高裁は人種差別撤廃条約の諸規定に基づいて在特会の犯罪を断罪し、懲罰的賠償を命じる判決を出した。遅々としてはいるが人権確立の闘いは着実に前進している。日本軍「慰安婦」被害者に権利が回復する日、朝鮮学校に学ぶ子どもたちへの差別がなくなる日、在日コリアンがヘイトスピーチの恐怖に息を潜めて生きていかなくともすむ日、琉球の人びとが自己決定権を獲得する日、差別、権利侵害に苦しむ人びとが自由に生きていくことのできる日、その日は必ず来る。

 日本政府はすべての国連・人権勧告を受け入れ、実行せよ!その日を引き寄せるために私たちは闘う。

                      2014年9月28日
                        9.28国連・人権の勧告の実現を!集会参加者一同

2014年9月27日土曜日

国連・人権勧告の実現を!-すべての人に尊厳と人権を- 集会・デモに寄せられた国会議員のみなさまからのメッセージ




 9月28日(日)に実施される、国連・人権勧告の実現を!-すべての人に尊厳と人権を-集会・デモに寄せられた、国会議員のみなさまからのメッセージを順不同でご紹介しています。

<メッセージを寄せてくださった国会議員のみなさま>

・吉田忠智さん
・吉良よし子さん
・山本太郎さん
・近藤昭一さん
・江田五月さん
・那谷屋正義さん
・神本美恵子さん
・水岡俊一さん
・田城郁さん
・糸数慶子さん
・郡和子さん
・有田芳生さん
・福島みずほさん
・仁比聡平さん
・紙智子さん


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「国連・人権勧告の実現を!」集会へのメッセージ

 本集会にお集まりの皆様に、社民党を代表して心から連帯のメッセージをお送りします。

 昨年来、国連の人権に関する幾つもの委員会から日本政府に対し、相次いで厳しい勧告が出されていますが、安倍政権は全く耳を貸そうとしていません。

 例えば今年7月の自由権規約委員会の勧告は「死刑制度の廃止を真剣に検討」するよう求めたにもかかわらず、安倍政権はその翌月、2名の死刑を執行し政権交代後の執行は11人に達しています。また同勧告は特定秘密保護法について秘密の定義が「広く曖昧」で「ジャーナリストや人権活動家の活動に萎縮効果をもたらしかねない」と批判していますが、安倍政権は今年中の法執行を強行しようとしています。

 いずれも国際社会の強い懸念に背を向けた暴挙と言わねばなりません。

 このほか旧日本軍の「慰安婦」問題やジェンダー平等、外国人労働者や難民の権利問題、代用監獄や自白偏重の取り調べの見直し、福島原発事故の被害者の健康問題など、勧告の指摘に対してどれもこれも後ろ向きの姿勢に終始しています。

 社民党は、人権意識に著しく欠けた安倍政権と厳しく対決し、国会審議をはじめあらゆる機会をとらえて勧告実現を強く迫っていきます。

 結びに本集会の成功をご祈念申し上げ、私のご挨拶と致します。

2014年9月28日

     社会民主党 党 首
     参議院議員 吉田忠智

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9・28「国連・人権勧告の実現を!」集会にご参加のみなさまへ

 7月に集団的自衛権の行使容認を強行した安倍政権は、その理由として「アジア諸国との緊張関係」を挙げています。しかし、日本軍「慰安婦」問題など、日本の戦争責任を否定する政治家の発言や歴史認識こそが、近隣諸国との関係を悪化させ、ヘイトスピーチを増長させているのではないでしょうか。

 にもかかわらず、国連からの勧告も無視しつづけ、「海外で戦争する国」づくりへと突き進む政府の姿勢は断じて許せません。

 国際社会からの信頼を得るためにも、真のアジアの平和を実現するためにも、「勧告」に真摯に耳を傾け、実現へ努力することが重要です。

 私も、みなさんと手をつないで、国会の内外で精一杯頑張る決意を申し上げ、激励のメッセージといたします。

 ご一緒にがんばりましょう!

2014年9月28日
     日本共産党参議院議員 吉良よし子

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メッセージ

参議院議員の山本太郎です。全国キャラバンのため、集会に参加できません。メッセージで参加させていただきます。

 昨年9月、国会議員になって初めての全国キャラバンで、僕は特定秘密保護法反対で全国を走りました。これはヤバいぞと直感が働いたからです。残念ながら強行採決されてしまいましたが、本当の闘いはこれからです。情報公開法の開示請求と国会議員の資料請求の連携で、全国で情報公開を求める市民運動を拡げたいと思います。

 今日、何人の人と政治のデタラメを共有できるか、明日、何人の人々とつながれるのか。この政治状況をひっくり返す為に、関心のない人々に伝える作業を皆さんと加速させていきたいと思います。

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 「9・28国連・人権勧告の実現を!」集会のご盛会を、心よりお慶び申し上げます。

 7月の国連自由権規約で日本は厳しい指摘を受けました。国内であまり報道されていない案件としては、難民、入管収容、技能実習生制度などの外国人に対する人権問題、女性、アイヌ・琉球などのエスニックマイノリティ、LGBT・性的マイノリティに対する差別などがあり、課題の多さも問題になっています。日本政府はほぼ全てについて回答を保留していますが、皆さんと協力して勧告の実現に向けて努力して参ります。

 貴会のますますのご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

2014年9月28日
     衆議院議員 近藤昭一

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「国連・人権勧告の実現を!」集会へのメッセージ

民主党最高顧問 参議院議員
江田 五月

 集会のご盛会をお慶び申し上げます。今回の勧告にもある死刑制度・秘密保護法・ヘイトスピーチ・「慰安婦」問題等については、私自身にとっても重要な政策課題であります。

 加えて私が法務大臣として基本方針を示した「人権委員会設置法案」も要件をかなり緩和したにもかかわらずいまだに成立に至っておらず大変残念な状況です。しかし私たちの身の回りでは、インターネット上の差別情報の氾濫をはじめ、人権侵害の事例は後を絶ちません。

 新たな第二次安倍政権、そして自民党の役員人事をみるにつけ、尚更心配になります。こんな時だからこそ真っ当な人権意識をお持ちのみなさんの力が一層必要です。何卒宜しくお願い申し上げます。一緒に頑張りましょう。

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 ジュネーブで行われた人種差別撤廃委員会日本審査を傍聴して、いちばん驚き、身体で理解したことは、予想していたこととはいえ、海外では日本が「人権後進国」だと見られていることでした。ヘイトスピーチ(差別煽動表現)問題だけではありません。日本政府は現実を直視せず、まるで化石のような思考停止です。

  それに比して現地ではNGO に所属する多くの若い世代が委員たちに積極的に働きかけていました。まさに活躍です。まぶしく見えました。ここに希望があります。国内外で進められるすべての行動が、堅固に見える差別の壁に少しづつ穴を開けています。
 国会でも人種差別撤廃基本法(仮称)の実現をめざし、超党派で進んでいきます。 

                     有田芳生(ありたよしふ 参議院議員)
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メッセ-ジ

「国連・人権勧告の実現を」集会にご参加の皆様、大変ご苦労さまです。皆様が日頃より平和で人権の確立された社会実現のため、先進的な活動をされていることに心より敬意を表します。

 さて先日の内閣改造で、安倍総理は非人権的な発言を繰り返す人物を、数多く入閣させました。集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、戦争のできる国づくりを進める安倍政権が、人権課題の解決に真剣に取り組むとは思えません。

 このような暴走安倍政権に待ったをかけ、人権後進国の汚名を返上するために、私も勧告の実現と人権課題の法的整備のために尽力してまいります。

 集会のご成功をお祈りし、連帯のメッセージとさせていただきます。

参議院議員  なたにや正義

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9.28「国連・人権勧告の実現を!」集会にご参加の皆さんへ

集会にお集まりの皆さんに心から連帯のメッセージをお送りします。

今、私たちの国の政治は「人権」という言葉から必死に逃げようとしています。すべてが「人権」より「国益」が優先される社会を未来の子ども達に渡すことはできません。

人権勧告は「国際社会の誤解」に基づくものだと安倍総理は私に答弁しました。そうではなく、国際社会が私たち国民の声をしっかりと聞いて勧告を出しているのです。

今度は私たちの声を日本政府に聞かせなければなりません。「人権」大国の実現をめざして、皆さんの声を国会でしっかりと代弁し続けます。共に頑張りましょう。

2014 年9月28日

     参議院議員 神本みえ子

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「国連・人権勧告の実現を!」集会へのメッセージ

 「国連・人権勧告の実現を!」集会に参加のみなさんの活動に心より敬意を表します。

 私は、7月の国連自由権規約委員会による第6回日本政府報告書審査と委員に対するNGOブリーフィングを傍聴して参りました。多くのNGOから委員に対して質問に活かしてほしい、現状を知ってもらいたいと活動をされる姿に感銘を受けました。また、日本政府が厳しい勧告を受けながら改善努力を怠り続けていることに強い憤りを覚えました。

 私は、今後も基本的な人権が当たり前に守られる社会の実現のため頑張ってまいる決意です。

2014年9月28日 参議院議員 水岡俊一

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メッセージ

『9・28国連・人権勧告の実現を!』ーすべての人に尊厳と人権をーにお集まりの皆様に心からの連帯のご挨拶を申し上げます。

 数々の国連勧告に対し、『法的拘束力はないので、従う義務なし』と閣議決定した日本政府は国際人権基準から背をむけた恥ずべき行為であり、憲法の定める「国際協調主義に基づき、遵守する義務がある」という姿勢を放棄した行為と言わざるをえません。

 「人は生まれながらにして、一人ひとりがかけがえのない価値を持ち、人間らしくいきる権利を持っています。平等であるこの権利は何人たりとも奪うことができません。すべての人は人間として人間らしくいきる権利を有しています。」

本日の集会のご成功をお祈り申し上げ、今後とも皆さんとともに国連人権勧告実現の為取り組んで参る決意です。

2014年9月28日

     参議院議員 たしろ かおる(田城 郁)

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 「国連・人権勧告の実現を」集会に全国から参加された皆さまに心からの連帯のメッセージをお送りします。

 私は9月22日、ニューヨークの国連本部で開かれた「先住民族世界会議」に参加し、琉球・沖縄からの訴えを行ってきました。

(1)国連先住民族権利宣言第18条で定められた意思決定に参加する権利を、沖縄にも認めてほしい
(2)日本の面積の0・6%にすぎない琉球・沖縄に、在日米軍専用施設の74%が集中している現状は明らかな差別(3)琉球民族の多くが反対する基地建設の強行は、意思決定に参加する先住民族の権利の明白な違反であり、国連宣言30条の軍事活動の禁止にも反する-というものです。

 いま、8割以上の沖縄県民が辺野古新基地建設に反対しています。美しい海を埋め立てて軍事基地をつくる-そんなことは許されません。11月の県知事選挙に勝利し、埋め立て中止を勝ち取りたい、ぜひとも皆さまの力をお貸しいただきたいと思います。

2014年9月28日          沖縄社会大衆党委員長・参議院議員
                        糸数 慶子

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「国連・人権勧告の実現を!」集会メッセージ

昨年来、国連の人権諸条約に関する委員会は、日本政府に対して様々な勧告を採択しました。去る8月末の人種差別撤廃委員会の30項目余に及ぶ懸念表明と厳しい勧告は、人種主義的ヘイト・スピーチ、朝鮮学校の子ども達の教育権問題、沖縄の人々の権利保護問題、難民問題などをはじめとする日本社会の深刻な差別状況を指摘しています。

 この勧告に至るまでの当事者やNGOの苦闘と日々の努力に対して敬意を表します。委員会は「人種差別を禁止する包括的な特別法」とともに、独立の国内人権機関設置のために「速やかに人権委員会法案」制定するように求めています。

 私はこの勧告を重く受け止め、人権委員会設置法案等の制定に微力を尽くしてまいります。

2014年9月28日

      民主党衆議院議員 郡 和子

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9・28 国連・人権勧告の実現を!-すべての人に尊厳と人権を-
集会へのメッセージ

 みなさんこんにちは!社民党の福島みずほです。

 国連人権勧告の実現に向けて日夜奮闘なさっている実行委員会の皆さん、本集会にご参加の皆さんに対して、心から敬意を表します。

 安倍政権は、巨大与党の数を背景に、秘密保護法を強行採決し、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更を閣議で決めるなど、まさに「戦争への道まっしぐら」です。

 国軍が戦争を遂行するにあたって人々の基本的人権をないがしろにするのは、過去の幾多の歴史が示す通りです。日本政府が、100以上に上る国連勧告を無視しているのは、安倍政権の真の姿を露呈するものです。安倍政権が続く限り、日本が「人権後進国」という不名誉を克服することは極めて困難と言わざるを得ません。

 本日の集会とデモの成功が、このような安倍「人権軽視」政権への痛烈な批判となり、その声が全国の仲間、世界の仲間たちへと広がり、日本の人権状況が飛躍的に改善されることを心より祈念して、連帯のメッセージといたします。

 これからもいっしょにがんばりましょう!

2014年9月28日

     社民党 副党首 福島みずほ

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メッセージ

 集会ご参加の皆さんお疲れ様です。日ごろからさまざまな人権問題に、粘り強く取り組んでおられる皆さんに、心から敬意を表します。

 最悪の人権侵害法である秘密保護法の強行以来、安倍政権の憲法を踏みにじる暴走は目に余ります。通常国会会期末に、わずか7日で強行された秘密国会法も、修正どころか、その危険性を浮き彫りにしただけではありませんか。人権委員会勧告の実現にとって、障害でしかない秘密保護法、断固廃止するしかありません。

 日本における人権状況の前進のため、わたくしも尽力する決意です。ご一緒にがんばりましょう。

2014年9月28日 日本共産党 参議院議員・弁護士 仁比聡平

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集会へのメッセージ 日本共産党参議院議員 紙 智子

 集会参加のみなさんに連帯のメッセージを送ります。

 昨年私が出した質問主意書で、安倍内閣は国連の拷問禁止委員会の「勧告」に対し、「法的拘束力を持つものではない」と背を向けました。「朝日」の、いわゆる「吉田証言」が虚偽だったことを利用した「河野談話」攻撃キャンペーンに対しても、いっさい反論をしていません。「河野談話」作成に携わった当事者が「吉田証言」を根拠にせず、実際の被害者である元慰安婦の方からの聞き取りによって、強制性を認定したと述べました。「河野談話を継承する」と言いながら日本軍慰安婦問題が「国家的犯罪として断罪されるべき重大な人権侵害」だったという問題の本質から目をそらす矛盾した安倍内閣に「国連・人権勧告の実現」を厳しく迫りましょう!