2014年3月30日日曜日

第4回学習会の報告

第4回学習会の報告

 セクシュアル・マイノリティをとりまく人権課題について、ピースボートの室井舞花さんとレインボー・アクションの藤田裕喜さんからお話を伺った。今回の学習会は、当初、2月14日に予定されていたが、大雪の影響で3月14日に延期して実施された。2月14日はバレンタインデー、そして、3月14日はホワイトデーと、いずれも「異性愛主義」と「商業主義」に支配された関係性の強制に、異議申立をする意味も込めた日取りとした。

 室井舞花さんからは、個人史を振り返りながら、小さい頃からの不安や恐怖、直面した困難や悩み、また、そうした境遇において感じたことや課題についてお話があった。また、同性婚や子どもを持つことについてなど、ご自身の希望や考え方も踏まえながら、問題提起があった。

 藤田裕喜さんからは、ヨーロッパ人権裁判所の判例や、国連の規約人権委員会における決定を踏まえ、国際人権基準の観点から、どのように性的指向や性自認に関わる人権基準が確立されてきたのか、その経緯や過程についてお話があった。また、現在、国連の人権理事会を中心として進められている、「free & equal」キャンペーンについて、同性婚や「LGBT」の人権を認めない国へのバッシング・弾圧に利用されているのではないか、という懸念も指摘された。

 参加者は30名ほど。質疑応答も活発で、セクシュアル・マイノリティをとりまく差別の現状について、様々な視点から理解を深めることができた。